下請法が中小受託取引適正化法として改正され、令和8年1月1日より施行されました。中小受託取引適正化法を略して「取適法(とりてきほう)」といいます。
そもそも下請法は「下請代金支払遅延等防止法」の略称と言われる通り、下請事業者が親事業者からの売掛金の支払が遅延すること等を防止することが主な目的でした。
下請いじめ等と言われるときに、親事業者が資本金額が多額な大会社がイメージされますが、資本金額が少額な小会社の方が実は親事業者ということも当然あります。その場合、下請法が適用されないこととなってしまいます。
そこで、今回の改正です。
資本金の額だけではなく、従業員の数も基準とする様になりました。
これ以外にも、取適法の対象となる取引が、下請法では4類型(①物品の製造委託、②情報成果物の作成委託、③修理委託、④役務の提供委託)に限られていたものに、⑤運送委託が加わりました。
さらに、下請法で定まっていた禁止行為の他に、①協議に応じない一方的な代金決定の禁止、②手形払等の禁止も加わりました。
取適法は施行されたばかりですが、公正取引委員会が旧下請法違反として勧告し公表した件数は、令和7年度は34件(令和8年3月10日時点)で、過去最高となっています。
令和5年度は13件、令和6年度は24件でしたから、公正取引委員会が、その摘発に力を入れていることがうかがえます。
取適法(旧下請法)には、自発的申出の制度が設けられています。
違反している会社が、自発的に申し出て改善措置をとった場合には、公取委から勧告されることもなく、公表もされない点で重要です。
取適法の施行を良い機会として、改めて自社の取引状況をチェックすることが有用です。


