みらいブログ

2017.09.25

首都圏生保ネット10周年記念総会に参加して

佐藤 邦男

 9月3日に、首都圏生保ネット(正式名称:首都圏生活保護支援法律家ネットワーク)の10周年記念総会に参加してきました。
 私も、生保ネット中国(正式名称:生活保護支援中国ネットワーク)の一員であることから、この度の記念総会に参加することになりました。
 当事者報告では、10年にわたりホームレスをしていた方のスピーチがありました。当時は、生活保護制度を知らず、健康な身体の自分は公的支援は受けられない、と思っていたとのことでした。
 仕事も住居も無いままでしたが、ある日のイベントで法律家と出会い、生活保護を利用しはじめたとのこと。
 今では、生活リズムを取り戻し、絵画に目覚め、展示会を開くことを目標に頑張っておられました。
 また、パネルディスカッションでは、各地の生活保護が利用できずに心中に至っているケースや、小田原市の職員が「保護なめんな」などと書かれたジャンパーを着用していた問題などを題材に、法律家や支援者が今後取り組むべき課題が話し合われました。
 パネラーの宇都宮健児弁護士は、過去、サラ金問題に取り組まれた経験から、社会構造の歪みで起こっている貧困問題や社会保障の問題を、自己責任に終わらせないための取組みが必要だと強調されていました。
 私たちのネットワークも、今後、各地の先進的な取り組みを共有したり、役所のアドバイザーとして法律家を利用することも話し合われました。
 生活保護は、憲法25条の「生存権」に基づいて制定された制度です。困窮状態にあれば、国が、無差別平等に、健康で文化的な最低限度の生活を保障する、最後のセーフティネットです。
 私も、困っている方に、サービスが行き渡るように、今後も支援活動に携わろうと思いました。
 
【生活保護支援中国ネットワーク】
 
 
お問合せ 大竹支所尾道支所 広島本所