皆さまは「拘禁刑」という言葉を聞いたことがありますか。
「拘禁刑」とは、2022年の刑法改正で創設された言葉です。従来の懲役刑と禁錮刑を統合し、受刑者の特性に応じて、必要な作業や指導を行うことになりました。また、刑罰の目的も、受刑者の「改善更生を図る」と、明記されました。
この「拘禁刑」は、2025年6月1日から施行されています。
私は、広島刑務所尾道支所において篤志面接委員活動を行っていますが、職員の方が、具体的に何を変えるべきなのか、日夜研究し、実践されています(私の篤志面接委員の活動は、こちらをご覧ください。)。
とくに、「動機付け」といって、受刑者が、自分の力で考えて、ルールを守ることや、作業を行うため、働きかけをすることが、受刑者の更生改善や再犯防止のために大切とされています。
広島刑務所尾道支所では、このような観点をふまえて、保護犬を育てる取り組みを始めています。受刑者が保護犬の育成に関わることで、育成過程で発生するルールや役割等を自ら主体的に考え、活動に取り組むことが期待されます。それだけでなく、動物愛護の気持ちを共有したり、保護犬の育成が社会貢献につながることも、この取組みのユニークな視点です。
全国初の試みであり、私も応援しています。
最後に、当地の企画を紹介します。
「おのみち矯正展」といって、受刑者の社会復帰に向けての展示会です。施設処遇の紹介や刑務作業品の展示・販売などが予定されています。
お時間がありましたら、どうぞお立ち寄りください。
記
日時:2025年11月1日(土)9時~15時30分
場所:尾道駅前緑地広場


※保護犬飼育の様子です。中国矯正管区の許諾を頂き掲載します。


