広島県民主医療機関連合会が主催する医学生・薬学生向けのワークショップで、5月30日(月)、6月13日(月)の2回に分けて、憲法に関する講演をしてきました。
1回目は、『医療と憲法~生存権や患者の権利について』というテーマでした。
ハンセン病や朝日訴訟を例にしながら、幸福追求権や生存権などの憲法にある基本的人権の考え方をお話ししました。
多数決でも侵害できない権利が基本的人権であること、多数決の中にも少数意見を取り入れることでより良いものを作っていくことが民主的な決め方であることをお話ししました。
2回目は、『憲法と安全保障法制~憲法9条のもとで集団的自衛権が認められるのか?』というテーマでした。
そもそも、戦争がどのように定義付けされてきたのかを、朝鮮戦争、ベトナム戦争、湾岸戦争、アフガン戦争、イラク戦争を例にあげながらお話ししました。
また、国連憲章でも日本国憲法でも、想定されている自衛権概念がどんどん広がっていること、世界の戦争の多くが自衛戦争であること、さらに、日本はこれまで非軍事・民政分野(教育、医療、建築、産業振興等)での貢献を沢山しており、これからも戦争に対する抑止力となり得ることを説明しました。
学生さんからは沢山の質問を受け、こうした問題を身近に真剣に考えている様子に、私も刺激を受けました。
参議院選挙も間近に迫っております。憲法の考え方をしっかり理解した上で、今後、私たちがどのような社会を目指すのか、改めて考えながら投票に臨みたいものですね。
2016.06.27