先日、当事務所が主催し「家族信託」をテーマとしたシンポジウム を開催しました。
シンポジウムでは、前半に元公証人として信託契約の公正証書も数 多く作成されている遠藤英嗣弁護士に御講演いただき、後半は社会 福祉士の松谷恵子さんや広島市社会福祉協議会の中田真帆さんにも 登壇いただいてパネルディスカッションを行いました。
会場となった、広島弁護士会館の3階ホールには、福祉関係者を中 心に100名近い方にお集まりいただき、好評のうちに終えること が出来ました。
遠藤先生の講演の中で、ご本人の財産を守る制度が成年後見制度と すれば、ご本人の財産を活かすことが信託と位置づけられていた点 が印象的でした。
成年後見制度も家族信託も、ご本人が安心・安全に暮らせるための 手段の一つに過ぎません。 ご本人の生活状況によっては、どちら か一方の制度を利用するよりも、両者を組み合わせた方が良い場合 もあるかもしれません。
高齢者や認知症の方が増加している昨今、ご本人や周囲の方にとっ て、より良い生活を送るために、どのような方法があるか、 福祉 関係者の方とも連携しながら一緒になって考えていくことが、われ われ弁護士にも求められていると思います。