少年事件個人のご相談

 

1 少年事件について

 ある日お子さんが突然逮捕されてしまったら

  ・警察からの問い合わせに対して、どのように対応すればよいか

  ・学校に対してはどのようにすればよいか

  ・裁判ではなにが行われるのだろうか

 様々な点について不安がよぎると思います。罪名によっては、マスコミへの対応も問題となります。

 少年法があるため、少年には軽い処分がなされる、といわれることがありますが、必ずしもそうではありません。

 大人であれば、不処分となるケース、罰金や執行猶予で早期に社会復帰が図れるようなケースにおいて、鑑別所を経て少年院送致等となり、長期間、社会に戻れない場合もありますので、楽観視できません。

 

2 早期に弁護士を選任する必要性が高い

 精神的に未発達であり、社会経験も乏しい未成年者の場合、捜査機関に誘導され、よくわからないままに、事実と異なる不利益な自白を内容とする調書を作成してしまうリスクが成人以上にあります。

 少年の刑事事件に関して捜査段階で作成された証拠は、基本的には、全て裁判官の目に触れることとなっているため、虚偽の自白調書が作成された時の不利益は非常に大きいです。また、自分の言い分が適切に主張できず、誤った事実が認定され、その結果、重大な処分がなされてしまうこともあります。共犯事件や、精神障害、知的障害、発達障がい等、障がいがある少年の事件だと、このようなリスクは、さらに大きくなります。

 重大事件の場合には、適切な主張・立証ができない場合、「逆送」といって、少年でありながら大人の刑事事件と同じ扱いがなされてしまうケースもあります。

 

 少年事件では、思わぬ不利益を受けないように、1日でも早く、少年本人やその家族が、弁護士のアドバイス(特に、取調べの対応について)を受けることがまず何よりも重要です。

 

3 弁護士の役割

 取調べなど捜査に対する助言がとても重要な弁護士の役割であることは前述しましたが、弁護士の役割は取調べ等への助言にとどまりません。

 中には、精神的に未熟であるため、自己の行為を客観的に見ることが難しく、自己の行動の問題点を理解することが難しい少年、発達の課題があり、被害者の気持ちを想像することが難しい少年もいます。また、少年自身の抱える悩みや日常生活上の困難さが、事件の背景にある場合もあります。

 再度、同じ事態に陥ってしまわないよう、少年と共に、事件を見つめ、考える、伴走者の役割が少年事件の弁護士には求められます。

 少年とともに事件に向き合うことと並行して、保護者の方と連携しながら、学校関係者や雇い主と会って話し合うなどして、少年を取り巻く環境を整えること(環境調整)、その上で、調査官と面談・協議し、審判に臨むことが重要です。

 早期に弁護士がサポートできれば、捜査で思わぬ不利益を受けぬようにしながら、適切に言い分を整理・主張し、また、環境調整し、処分が適正なものとなることを実現することが可能となります。

 事件の内容を争う事件ではない場合にも、弁護士を選任する必要性は高いといえます。

 

4 当事務所と少年事件

 当事務所は、子どもの声を大切にしたい、生きづらさを抱えた子どもたちをサポートしたいという思いを持って弁護士を志したメンバーが所属しています。これまでにも、非常に多くの少年事件(重大罪名の事案も含む)を担当してきました。

 また、所属弁護士会の子どもの権利委員会に所属するなど、様々な点から、子どもの事件に日々取り組んでいます。

 少年事件の弁護士の役割を全うするには、何度も少年と話をする中で、少年から信頼されることが必要不可欠です。

 私たちは、少年と信頼関係を気づくことを何よりも大切にしています。

 一度、どんなに大きく、つまづいてしまっても、また再び歩き出せるよう、「みらい」を繋げるように、一緒に考えて取り組んでいきたいと考えております。

 ぜひ、私たちに、ご相談ください。

 

5 費用について

 少年事件について、弁護士費用の負担が難しい方は、日本弁護士連合会による援助制度が利用できることがあります。費用面についても、遠慮なく、ご相談ください。

 

 

お問合せ 大竹支所尾道支所 広島本所